コーチング(導くこと)とティーチング(教えること)は絶妙なバランスが必要です。
日進市で、主に日進西中学校の生徒を中心に、生徒みずから主体性を持って学び、自分のペースで勉強できる、ICTを活用した自立学習による学びの場を提供している、セルモ日進西小学校前教室 塾長の西尾です。
今日は、生徒に指導するうえで大切にしている、コーチングとティーチングのバランス感覚についてお話します。
目次
コーチング(導くこと)とティーチング(教えること)は絶妙なバランスが必要です。
高校2年生が学校から出された化学の課題で苦労していました。
全く授業をしていないなかで、自分で教科書を読んで、問題集を解いてくるようにとの課題です。
一応、できないなら無理してやらなくてもいいよとの但し書きがあったそうですが、だからと言って、全く手を付けないでいると、授業が始まってから課題をやってきた生徒と差がついてしまうので、できるようになりたいから教えてほしいと生徒からリクエストされました。
基本ウチの塾の高校生は、数学と、英語を中心に、塾教材を使って、自学自習のスタイルで学校の授業より少し先を塾で予習してもらっています。
質問や疑問があれば簡単にレクチャーしますし、生徒の予習しているところを見て、重要なポイントなどは簡単に伝えるようにはしています。
ただ、いわゆる授業形式でガッツリ教えることは、ほとんどしないですね。
授業のスタイルでガッツリ教えるいわゆるティーチングの部分は学校にお任せして、塾では、それ以外の主にコーチングと呼ばれる生徒の目標設定を手伝ったり、自己肯定感を高めたり、勉強に対するモチベーションを高めたりといった部分に注力しています。
なぜならば、授業スタイルで教えるって、どうしても生徒が受け身になってしまいますし、勉強が苦手な生徒は、「やらされている」って感じてしまうから余計に頭に入っていかないんですよね。
これが、しっかりコーチングを通して、志望校などの目標が定まっていたり、その目標のために成績を上げたいという思いがあると、みずから学ぼうと動き始めてくれます。
セルモシステムはそういった自ら学ぶ気が充実している生徒にはぴったりのシステムで、いくらでも問題を解くことができるし、わからなければ、レクチャービデオや、まとめプリントなどの解説に頼ることもできます。
そうなると、私がガッツり教える(ティーチング)必要がほとんどありません。
ただ、中学でも、勉強が苦手で塾に入ったばかりとかの生徒は、勉強に対して後ろ向きで、できないと思い込んでいるので、まずは、コーチングで目標を見つけながら、勉強すればできるようになるという小さな成功体験を積み重ねていってもらう必要があり、その際には、少し丁寧に教えるということも行ったりしています。
やる気があって、やってみたけどできなかった生徒には、しっかり教えることも必要です。
一方、今回の高校生のように、できるようになりたいと強い気持ちはあるけど、そもそも化学の授業を全く受けてないという状況で、さらに自力で挑戦してみたもののギブアップしかけているケースでは、ガッツリ教えてあげる必要がありますね。
なにせ、授業を一度も受けていないのに、化学が一番嫌いになりやすい物質量(mol)の計算が課題ですからね。
ここでつまづいたら、その先1年間、大っ嫌いな化学を嫌々やる羽目になってしまいます。
そこで、今回は、映像授業に手伝ってもらい、生徒と一緒に授業を見ながら、生徒の理解度を少しづつ確認しつつ進める形で授業をやってみました。
映像授業はわかりやすくまとまっている反面、ペースがどうしても早いので、何度かビデオを止めながら、理解しているか確認をしてみます。
これだと、教えることは、ビデオがやってくれるので、私のほうは、生徒の様子を見ながら理解が怪しいなと思ったらすぐ止めて補足することができます。
ちょっと贅沢な教え方ですが、高校の理数系の教科は最初が肝心ですからね。
少し丁寧すぎるぐらいでちょうどいいと思っています。
解説動画と、私からの補足が終わったら、即、学校のワークの問題に挑戦してもらいます。
聴いただけでわかったつもりにならないよう、しっかり演習を重ねて使える知識に変えていきます。
ここから先は、コーチングの出番です。
問題量や、難易度で生徒がくじけないよう声をかけたり、生徒自身で「できた!」という実感が持てるようヒントを出したり、できたときには「さすが!、やったね!」と承認を多めにするなどして、モチベーションを上げていきます。
結局この生徒、自力で歯が立たなかった化学の問題に、2時間近く立ち向かってくれました。
つまづくとあとあと厄介な、物質量(mol)の概念も正しく理解できたようです。
これなら、学校の化学の授業でもしっかり話についていけそうです。
映像授業やオンライン授業の充実で、塾には、ますますコーチングのスキルが求められると思います!
今回の、コロナによる長期休校で、映像授業やオンライン授業が充実してきました。
これらのわかりやすい教材やわかりやすい説明は、生徒が前のめりでみずから学ぶ気持ちが強い時にはとっても有効です。
しかし、生徒に苦手意識が強かったり、そもそも、なぜ勉強ってしなきゃいけないの?って思っている生徒にとっては、目の前に先生がいない分、さぼり放題になってしまうかもしれません。
そうならないために、これからの時代、塾に求められるのは、わかりやすく教えるティーチングのスキルより、なぜ学ぶのか、何を目標にすればいいのか、そのために何をすべきなのかを生徒に気づかせることができるコーチングスキルのほうがはるかに重要になってきます。
なぜなら、わかりやすく教えるティーチングは、ネット上にいくらでも素晴らしいコンテンツがあり、それらを上手に使えば、済んでしまいますからね。
私自身、独学で8年近くコーチングスキルを磨いてきましたが、やはり、キチンと学びたいと考え、今は、オンラインでコーチングのレッスンを受けています。
毎回のコーチングのレッスンの中で、自分のやり方を認めてもらえることも多く、自信にもなっています。
もちろん、新しい学びも多くあるので、それらを上手に使えるようにして、より一層生徒たちの自ら学ぶ気持ちを一緒に持ち上げられるよう、頑張っていきたいと思います!
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