本当の「じりつ」を学べる当塾の「放牧メソッド」とは。
日進市で、主に日進西中学校の生徒を中心に、生徒みずから主体性を持って学び、自分のペースで勉強できる、ICTを活用した自立学習による学びの場を提供している、セルモ日進西小学校前教室 塾長の西尾です。
知人の書いた論文の第2弾は、まさに当塾の放牧メソッドを言語化したものでした。
目次
本当の「じりつ」を学べる当塾の「放牧メソッド」とは。
今日は、京都の友人(大学院で社会学を研究中)が書いた論文「関係性の中の〈じりつ〉—教育改革とひきこもり支援から見る実践的転回」を踏まえて、当塾で学べる“本当のじりつ”について、分かりやすくお話しします。
1) 友人の論文が提案する「〈じりつ〉」とは
論文では〈じりつ〉を、関係性の中で「誰にどう頼り、どう選ぶか」を自分で問い続ける力として定義しています。
〈じりつ〉=「関係性と生きられた経験のなかで、自らの判断や行為が他者と共有されうるかを問い続ける力」
ここでのポイントは次の2つ。
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自立(経済的・物理的な独り立ち)と、自律(内的な自己立法)を、関係性の中で統合する考え方だということ。
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他者に“どう依存するかを選ぶ”主体性と、普遍性を対話で探す理性を同時に育て、他律(外からの一方的な統制)への後戻りを防ぐ枠組みだということ。
また、教育と福祉の現場を並べて検討し、
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教育では「自律」を掲げながらカリスマ依存で関係性が置き去りになりやすい
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福祉では「就労=自立」一辺倒で文脈を無視した支援に陥りやすい
という構造的な課題を指摘しています。
ひきこもり支援では、“就労だけが回復ではない”という研究の流れが強まり、「支援者や他者との新たな関係をつくり直すプロセス」そのものを回復とみなす視点が広がってきました。
実際、自治体の調査でも、支援ニーズの上位は「家族以外と関わってみたい」(32.0%)や「将来について話を聞いてほしい」(26.4%)など、関係性と対話が求められていることが分かっています。
2) 放牧メソッドが育てる“本当のじりつ”
当塾の放牧メソッドは、よく誤解される“放任”ではありません。安心できる柵(合意のルール)と伴走のもとで、生徒自身が「何を・どう・どれだけ」学ぶかを選ぶ設計です。
これは論文の〈じりつ〉と、次の3点で深く響き合います。
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選ぶ主体性は、関係の中で育つ
一人きりではなく、対話と合意のある環境で意思決定を練習する。 -
“待つ”は放任ではなく支援の技術
生徒の内発的な変化を待つからこそ、自分で再開する体験が起きる(麹町中の事例にも詳述)。 -
「頼り方」を学ぶ=依存先を自分で選ぶ
誰に・どのタイミングで・どう頼るかを、自分で設計する力を育てる。
3) 教室での具体—「選ぶ」「待つ」「頼る」を仕組みに
① 選ぶ:学び方の複線化
PC教材/学校ワーク/動画/過去問/塾教材…複数の選択肢を提示し、本人が決める→やってみる→振り返るを授業時間内で回します
※麹町中の改革でも、教材の複線化が自己選択の環境づくりに寄与しました。
② 待つ:タイミングを尊重するルール
「声かけの頻度」「問いかけの質」「約束の見直し時点」を適切に判断しています。
叱って動かすのではなく、“待つ→合図→対話”のリズムで伴走します。※“待つ教育”の実践は、主体性の回復に有効だと報告されています。
③ 頼る:助けを取りにいく練習
「誰に(先生・先輩・同級生・外部の教材)」「何を(情報・解説・気持ちの整理)」「どう頼る(質問・相談など)」を自分で設計。
論文が示すように、“頼ることの選択”こそ〈じりつ〉の中核です。
4) 変化のストーリー(実例)
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「やらされる」から「やってみる」へ。自分で行動する中で「考えること」の大切さに気づきます。
入塾してすぐは、指示待ちになりがちな生徒たちですが、私から強制されることがないと気づくと、すぐに自分でやりたい学びをはじめてくれるようになります。 - そして試行錯誤の中で「考えること」の大切さに気づき、「方眼ノート講座」で考え方を手にした後は、加速度的に成長していきますね。
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自分から動くまで待ってもらえた中3生
- 英語が苦手だけど、なかなか自分から英語を学ぶ気になれなかった生徒がいました。
- 大丈夫、自分が必要性を感じたら動き始めるからと、待つこと約半年・・・
- 中3になる春期講習中に、「英語ができるようになりたい」と自ら動き始めてくれました!
5) まとめ:ひとりで頑張らない“自分で決める力”
放牧メソッドは、「自由」か「管理」かの二者択一ではありません。
安心の柵と伴走という関係の中で、選ぶ・待つ・頼るをくり返し、自分で決める力(〈じりつ〉)を育てる設計です。
論文の言葉を借りれば、「自分の判断や行為が他者と共有されうるかを問い続ける力」を、教室という場で練習しているのです。
放牧メソッドについては、こちらの記事にもまとめてあるので、ぜひご一読くださいね。
放牧メソッドを通して、自律でも自立でもない、新しい概念の「じりつ」を身につけられるよう、今後も応援していきたいと思います。
本文中の引用・要約は、二宮宗徳(2025)「関係性の中の〈じりつ〉—教育改革とひきこもり支援から見る実践的転回」より。
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