子どもが教科書を読めないのか、教科書が読みにくいのか・・・

日進市で、主に日進西中学校の生徒を中心に、生徒みずから主体性を持って学び、自分のペースで勉強できる、ICTを活用した自立学習による学びの場を提供している、セルモ日進西小学校前教室 塾長の西尾です。

 

子どもの読解力についてのお話です。

子どもが教科書を読めないのか、教科書が読みにくいのか・・・

 

生徒から歴史の教科書について質問をもらいました。

「学校のワークに、板垣退助が自由党を結成したのは1881年とあるけど、教科書には違うように書いてあります。どうしてですか?」と。

 

該当の教科書のページにはこんな記述が書かれています。

政府では、国会と憲法の内容や開設・制定の時期について意見が分かれ,大隈重信は、国会の早期開設などの急進的な主張をしていました。
こうした中,1881年に北海道の開拓使が施設や財産を関係者に安く売りわたそうとする事件が起こり,民権派は政府を激しく攻撃しました。
伊藤博文などは、民権派との結び付きが強い大隈が背後にいると考え、大隈を政府から追い出すとともに、1890年までに国会を開くことを約束しました(国会開設の勅諭)。

この後,自由民権運動は、国会開設に備えて政党の結成へと進み、板垣を党首とする自由党が結成されました。
また,政府から追い出された大隈を党首にして、立憲改進党も結成されました。

 

生徒が言うには、1890年までに国会を開くことを約束したと書いてあって、この後、板垣を党首とする自由党が結成されました。としか書かれていないので、どこにも、1881年に作られたとは書かれていないんです・・・と。

 

なるほど、まさにこの現象は、新井紀子先生の書かれた「AI VS 教科書の読めないこどもたち」や「シン読解力」に書かれていたことと同じだなと。

教科書に対する読解力(著書ではこれをシン読解力と定義していました)が弱いと、こうしたことが起きてしまうのだなと感じましたね。

 

上の教科書からの引用の文章をよく読めば、1881年に(1890年までに)国会を開くことを約束し、この後、板垣を党首とする自由党が結成されました。と素直に読めるはずなのですが、”1890年までに”という年号があることで困惑してしまったことがわかります。

 

特に社会の教科書では、こうした1つの文に複数の情報を盛り込んであるがゆえに読み取りづらい文章がおおくありますね。

こうした教科書のような凝縮された情報量の多い文章を読み解く力がまさに、「シン読解力」であり、このシン読解力のを測るスコアと、偏差値が強い相関があるのも理解できます。

 

 

ただ、正直教科書が読みづらいのもまた事実だと思います。

結果として、中学校では先生がプリントをわざわざ作って授業をしたりするので、よりシン読解力が落ちていくという悪循環も起きているようです。

 

私としては、こうした読みづらい教科書を読めるようにトレーニングするよりも、わかりやすい教材を使ってでも、教科の中身を理解することに焦点をおいて欲しいと考えているので、今回のように教科書をうまく読めない場合は、塾にある様々な教材やPC上での解説を活用してほしいなと考えています。

 

 

 

 

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