令和5年の愛知県公立高校入試での定員割れ、今年はわずかに減少!公立離れは止められないのか?
当塾の塾長が送る入試情報です!
令和5年3月9日に発表された今年の公立高校の二次募集状況をもとに公立高校の定員割れの現状を分析!
今後、定員割れの高校は増え続けるのか否か、過去のデータと合わせて分析していきます。
目次
愛知の公立高校の定員割れ、今年は減少したものの依然2千人超え! 2023年度の二次募集は、 2,320人に!
3月9日、愛知県の公立高校の合格発表が行われた当日、2次募集が行われる高校が発表されました。
いわゆる「定員割れ」をおこした高校です。
一昨年、一気に人数で1.7倍、学校数は、50%を超えた2次募集、昨年は少し学校数がへり落ち着いた感がありました。
また、今年は公立入試が大きく変わり、公立高校への人気が戻るのか、それとも公立離れが進むのか注目されていました。
結果は、募集人員、募集学校、学科とも昨年より若干ではありますが減少しました。
この6年間の推移をグラフにしてみました。
まずは、定員割れした学校数と学科数の推移です。
一昨年、一気に60%以上も増加したものの、昨年、今年と、僅かですが減少し、すこし落ち着いてきた感じです。
2次募集人数については、一昨年一気に1.7倍増えましたが、今年は、やや減少となりました。
とはいえ、まだまだ2,320人もの欠員がでています。
日進市の生徒たちが通う高校での定員割れは、日進高校のみとなり、ここ数年で一番少なくなりました。
日進市や長久手市などは人口がふえているので、近隣の高校で定員割れは少なかったのですが、それでも、今年は、日進高校だけが定員割れを起こしました。
日進高校は毎年定員割れをおこしています。
正直、日進市民でも通うのが大変な場所にあるのと、だれでも入れるからこそ、行きたくないという気持ちになるのかもしれません。
しかし、日進高校は、その定員割れで生徒数が少ないことを逆手にとって、数学などで、少ない人数をさらに分割して、1クラス7~8人の超少人数クラスでの習熟度別授業を行っています。
結果、中学時代に全く数学についていけなかった生徒でも、しっかり高校を卒業できるようにしてくれていますね。
本当に高校で学びたいと思うなら、日進高校という選択肢も悪くないと思いますね。
定員割れが増えている理由は? 今後も増え続ける?
3年分の募集定員、受検者数、平均倍率、実質倍率を表にしてみました。
令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | |
募集定員
(前年比) |
41,343人
-1,327人 |
41,991人
+648人 |
41,920人
-71人 |
受検者
(前年比) |
40,961人
-3,190人 |
42,246人
+1,285人 |
42,872人
+626人 |
平均倍率 | 1.74倍 | 1.77倍 | 1.85倍 |
実質倍率 | 0.99倍 | 1.01倍 | 1.03倍 |
3年前、大幅に減った受検者が、2年連続で増えています。
それなのに、定員割れの人数が大きく減らないのは、人気のある高校と定員割れする高校の2極化が進んでいるからだと思われます。
結果として、志願者が集中する上位の人気校は、高倍率を維持し、入学のレベルが上っていくのに対し、定員割れギリギリや、定員割れを起こしてしまう高校では、高校が想定するより下位の生徒が合格するため、高校全体のレベルを維持するのが難しくなっていくことが予想されます。
今回定員割れした普通高校の一覧(名古屋市内・尾張地区のみ)
学校名 | 学科名 | 募集人員 |
守山 | 普通科 | 20 |
瀬戸 | 普通科 | 20 |
瀬戸西 | 普通科 | 14 |
春日井東 | 普通科 | 32 |
日進 | 普通科 | 48 |
犬山 | 普通科 | 69 |
小牧南 | 普通科 | 46 |
丹羽 | 普通科 | 12 |
一宮北 | 普通科 | 82 |
津島北 | 普通科 | 48 |
津島東 | 普通科 | 11 |
稲沢緑風館 | 普通科 | 34 |
五条 | 普通科 | 6 |
今回定員割れした専門高校の一覧(名古屋市内・尾張地区のみ)
学校名 | 学科名 | 募集人員 |
明和 | 音楽科 | 4 |
名古屋工科 | 全科 | 23 |
中川青和 | 全科 | 42 |
瀬戸北総合 | 総合学科 | 63 |
瀬戸工科 | ロボット・機械・新素材 | 12 |
春日井工科 | 全科 | 64 |
春日井泉 | 地域・ITビジネス | 28 |
犬山 | 総合ビジネス科 | 8 |
古知野 | 地域・ITビジネス | 57 |
小牧工科 | 機械・航空・自動車・電気 | 20 |
小牧工科 | 環境科学・情報デザイン | 39 |
一宮工科 | IT工学・機械・電気 | 3 |
一宮工科 | 建築デザイン・都市工学 | 21 |
一宮起工科 | ロボ・機械・電子 | 8 |
一宮起工科 | 環境・デザイン | 26 |
津島北 | 地域・ITビジネス | 46 |
稲沢緑風館 | 農業土木科 | 9 |
杏和 | 総合学科 | 41 |
佐屋 | 園芸科学・生物生産 | 8 |
佐屋 | 生活文化・ライフコーデ | 5 |
愛西工科 | ロボット・機械・電子 | 63 |
愛西工科 | 建築デザイン | 22 |
海翔 | 福祉科 | 19 |
市立菊里 | 音楽科 | 16 |
市立工芸 | 電子機械科 | 9 |
市立工芸 | 都市システム | 5 |
10~15年後には、高校25校分相当の生徒が減少! あらためて、少子化の現状を認識しました。
先日、愛知県の公立高校改革について資料が発表がありました。
こちらの記事で詳しく紹介しています。
こちらの資料にあるとおり、今後の少子化を見据えて、高校を大きく減らしていくことになると思います。
小学生以下のお子さんをお持ちの場合は、こちらの資料を見て、地域でどういった再編が検討されているのか、一度確認されておくとよいと思います。
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